すさみ町木材利用方針

第1 趣旨

この方針は、脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(平成22年法律第36号。以下「法」という。)第10条第1項の規定に基づき、法第25条に規定する木材利用促進本部の「建築物における木材の利用の促進に関する基本方針(令和3年10月1日木材利用促進本部決定)」及び和歌山県が定める和歌山県木材利用方針(令和3年12月8日付け林第11240002号和歌山県知事通知)に則して町内の建築物等における木材の利用促進に関する必要な事項等を定めるものである。

第2 建築物等における木材の利用の促進のための施策に関する基本的事項

1 木材の利用を促進すべき建築物

本町において木材の利用を促進すべき建築物は、法第2条第1項に規定する建築物とし、町が木材利用に取り組む公共建築物は、法第2条第2項各号及び法施行令(平成22年政令第203号)第1条各号に掲げる建築物とする。

2 建築物等における木材の利用の促進のための施策の具体的方向

(1) 町は、法第5条に規定する地方公共団体の責務を踏まえ、町が整備する公共建築物においては木材利用に努めるとともに、可能な限り和歌山県内の森林から産出され、和歌山県内で加工された木材(以下「紀州材」という。)で合法性が証明されたものを使用することとする。
(2) 町は、国、県、地方公共団体以外の公共建築物を整備する者、その他建築物を整備する事業者、設計士、林業従事者、木材製造業者、その他の関係者と相互に連携し、紀州材の利用促進及び供給確保を図るよう努めるものとする。                                                                                  (3) 町は、民間の非住宅建築物において木材の利用が図られるよう、建築主等に対し、木材利用の情報、建築物木材利用促進協定制度及び国支援制度等の周知など必要な支援を行うものとする。       (4) 町は、町民の木材利用に対する理解の醸成を図るため、建築物等における木材の利用の意義についてホームページ等を活用し、町民に分かりやすく示すものとする。特に、法第9条第2項に規定する木材利用促進の日(毎年10月8日)及び木材利用促進月間(毎年10月)においては、関係団体等と連携し、建築物等における木材利用の意義について町民への普及啓発に取り組むよう努めるものとする。

第3 町が整備する公共建築物における木材利用の目標

1 木造化の推進

(1) 町が整備する公共建築物のうち、建築基準法その他の法令に基づく基準において耐火建築物とすること又は主要構造部を耐火構造とすることが求められていない低層(注)の公共建築物においては、原則として木造化を図るものとする。また、低層建築物以外の建物であっても、木造の耐震性能及び防耐火性能等に関する技術開発や建築基準の合理化の進捗状況、木造化に係るコスト面の課題の解決状況等を踏まえ、積極的に木造化を推進するものとする。

(2) 建築物の木造化が困難な場合であっても、木造と非木造との混構造を検討するなど可能な限り木造化を推進するものとする。

(3) 災害時の活動拠点室等を有する災害応急対策活動に必要な施設など、当該建築物に求められる機能等の観点から木造化になじまない又は木造化を図ることが困難なものについては、木造化を推進する対象としないものとする。ただし、施設全体の木造化を図ることが困難な場合であっても、施設の一部でも木造化が可能であればその部分の木造化を図るものとする。

2 木質化の推進

町は、その整備する公共建築物について、中高層又は低層の別にかかわらず、直接又は間接的に町民の目に触れる機会が多いと考えられる部分を中心に、内装等の木質化を推進するものとする。

3 木質家具等の導入の推進

町は、その整備する公共建築物において使用する家具等について、経費が著しく割高となる場合や業務に支障のある場合を除き、木製品の優先導入に努めるものとする。

4 木質バイオマスの利用の促進

町は、その整備する公共建築物において、暖房器具やボイラーを設置する場合は、その導入コスト、燃料コスト、維持管理コスト、燃料の供給体制等について考慮しつつ、木質バイオマスを燃料とするものの導入に努めるものとする。

第4 建築物以外での木材の利用の促進

町は、公共土木工事における土木用資材及び公共施設の工作物等での紀州材の利用を推進するとともに、周辺の環境との調和などを考慮する必要がある場所では木製のガードレールや公園の木柵など木材製品の利用に努めるものとする。また、町は新たな工法や製品開発を推進するとともに、建設業者への技術支援情報の提供等により、土木工事や工作等での紀州材の利用を推進するものとする。

第5 木材の利用の促進に関するその他必要な事項

1 公共建築物の整備においてのコスト面で考慮すべき事項

町は、公共建築物の整備において紀州材を利用するに当たっては、設計上の工夫や効率的な調達等によって、建設コスト及び維持管理コストの低減に努め、利用者のニーズや木材の利用による付加価値等を十分考慮し、紀州材の利用に努めるものとする。

2 建築物等における紀州材の利用の推進体制

町は、紀州材における紀州材の利用の促進を効果的に図っていくため、県及び森林組合等の関係団体と連携し、紀州材の利用の取組を推進するものとする。

3 啓発

町は、町内外の訪問者へ、紀州材の魅力(特性や品質等)を広く啓発し、紀州材の需要拡大を図るよう努めるものとする。

(注)低層 この方針では、高さ16m以下かつ階数4未満で延べ床面積3,000平米以下の建築物であって、建築基準法等において耐火性能を求められないものをいう。

お問い合わせ

産業振興課
電話:0739-55-4805