仏坂ガイド

熊野古道 大辺路街道 仏坂

安居の渡し場跡

仏坂(ほとけざか)は、日置川町安居(あご)の日置川を渡った対岸から周参見に通じる古道で、近世に入ってからは大辺路街道として利用されました。
日置川には昭和昭和29年頃まで渡し舟があって、旅人は不自由しなかったようです。
現在では渡し舟は無く、渡し場跡より下流の口ヶ谷橋で日置川を渡って迂回し、対岸の川沿いにある歩道を歩いて登り口まで行きます。
登り口からうっそうとした杉林の中を急坂が続きます。
杉林を登りつめると、和歌山から25里のところに「桂松」とよばれる一里塚の松がありました。
そこから少し歩を進めると仏坂茶屋跡に達します。この茶屋を営んでいた「茶屋」という屋号の家がすさみ町太間川にあります。

杉林の中を通る仏坂

茶屋跡を過ぎると林道に出て、またすぐに山道へと入ります。
仏坂からの右手に日置川の河口付近が望めます。 
しばらくなだらかな道が続き、迂回路に入ります。峠の手前では日置川の河口が、峠の向こうでは周参見川の河口が望めます。

下り道の途中、不動尊が祀られています。
この不動尊は、太平洋を望む方向に向いてほこらが建てられていて、沖見不動尊と呼ばれています。

仏坂の周参見側にある地主神社

山道を下りきると県道に出合います。
下りてすぐの入谷橋のたもとには地主(じのし)神社があります。
この神社は、木を御神体としています。社屋はなく、大きな石の上にほこらがあります。

入谷橋からは太間川沿いの県道を下流に向けて歩きます。
二つ目の踏切を横断して、周参見川沿いに進むと王子神社があります。
王子神社は1546年の創建で、若一王子が祀られています。
境内には町立歴史民俗資料館があり、古文書や古民具、上ミ山古墳からの出土品などが保存展示されています。
なかでも、王子神社に奉納された絵馬は歴史的価値の高いものです。

王子神社から徒歩10分で周参見駅へ到着します。

 

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